11月(第13回)
概要
局側から、年末年始の特別番組を含めた12月・1月の番組編成について説明した。この後、今回の課題番組「あなたに逢いたい!」(月曜19:00)について講評した。水曜日の「目撃ドキュン」など同じようなご対面番組がほかにもあり、区別がつかない。また、どうしてもやらせっぽい感じがつきまとう、との声があった。
しかし、捜す相手との関係に素直に感動出来ると、素晴らしい展開になり、感動を呼ぶ。11月3日の大槻早大教授の例は、かつて自分を無賃乗車で捕えた駅員に本当に会いたかったのだと思わせた。また、登場人物の知られざる一面、例えば恩師の前でかしこまる桝添要一、ひたむきに扇子をつくる西田ひかるなどによく出ている。
このほか、委員2人が「お疲れ様小錦関」を高く評価した。
議事録
1.開催年月日 平成9年11月27日(木)
2.開催場所 株式会社岩手朝日テレビ本社演奏所会議室
3.委員の出席
委員総数 12名
出席委員数 9名
出席委員の氏名
奥寺一雄委員長、大橋瑠璃子副委員長、大島正蔵委員 大掘勉委員、
佐々木友江委員、 佐々木明子委員 箱崎安弘委員、箱崎敬吉委員
山口徳治郎委員
欠席委員の氏名
瀬川理右ェ門委員、三好京三委員、盛内政志委員
放送事業者側出席者名
望月代表取締役社長、蓮見代表取締役専務、桑折常務取締役、升谷営業局長、
横舘報道制作局長、菊地技術局長、河邊営業局次長
4.議 題
(1)12月、1月の番組編成について
(2)番組「あなたに逢いたい!」の講評について
(3)次回開催日および議題について
(4)その他
5.議事の概要
局側から、年末年始の特別番組を含めた12月・1月の番組編成について説明した。この後、今回の課題番組「あなたに逢いたい!」(月曜19:00)について講評した。水曜日の「目撃ドキュン」など同じようなご対面番組がほかにもあり、区別がつかない。また、どうしてもやらせっぽい感じがつきまとう、との声があった。
しかし、捜す相手との関係に素直に感動出来ると、素晴らしい展開になり、感動を呼ぶ。11月3日の大槻早大教授の例は、かつて自分を無賃乗車で捕えた駅員に本当に会いたかったのだと思わせた。また、登場人物の知られざる一面、例えば恩師の前でかしこまる桝添要一、ひたむきに扇子をつくる西田ひかるなどによく出ている。
このほか、委員2人が「お疲れ様小錦関」を高く評価した。
6.議事の内容
◎桑折事務局長
これから、第13回番組審議会を始めたいと思います。本日は三好委員と盛内委員が欠席です。それでは最初に望月社長からごあいさつ申し上げます。
◎望月社長
皆様ご多忙の所、第13回番組審議会にご出席いただきありがとうございます。本日は12月と1月の番組編成について営業局長からご説明したあと、番組「あなたに逢いたい」についてご意見をいただきます。ご指導のほどをよろしくお願いいたします。
◎桑折事務局長
それでは奥寺委員長お願いいたします。
◎奥寺委員長
本日はありがとうございます。先日、福島で系列の番組審議会の会議がありましたので、後で桑折常務の方からご報告があると思います。
それでは議事に入ります。最初に営業局長さんからお願いいたします。
◎升谷営業局長
それでは12月の例会はお休みですので、年末年始、1月まで含めた番組の説明をしたいと思います。ご覧いただいてお分りの通り、かなりボリュ-ムがありますので、その中からピックアップしてご説明いたします。まず、12月の単発という一覧がありますので、これをご覧ください。年末年始どちらもスポ-ツものが目につきます。7日、12時から14時30分「福岡国際マラソン」。平和台陸上競技場からの中継です。13日(土)と14日(日)は「大京オ-プンゴルフ」。決勝ラウンドをお伝えいたします。
それから23日(火)「杜の都 恋物語」。これは東日本放送が全国からドラマの台本を一般募集して 、応募数616通の中から選ばれたものをドラマ化しました。
IAT制作番組では、6日(土)「マリオス築城」。当社屋の隣におとといオ-プンしました、地域交流センタ-マリオスの紹介をします。27日(土)は「大船渡市長対談」があります。
次に新番組一覧(1月)というのをご覧ください。月曜日20時から月曜ドラマ・イン「おそるべし!!!音無可憐さん」というドラマが始まります。若い高校生ぐらいの世代をタ-ゲットにした、コミカルなラブスト-リ-です。それから木曜日21時から木曜ドラマ「愛しすぎなくてよかった」。内舘牧子原作のラブスト-リ-です。出演は東山紀之、りょう他です。水曜日20時からは「シカゴホ-プ2」。アメリカ3大ネットワ-クのひとつ、CBSの看板番組です。それから19日(月)からスタ-ト19時から「タレント向上委員会」(仮)。笑福亭鶴瓶他出演の挑戦ドキュメントバラエティです。以上1月の改編の内容です。
次に年末年始の番組編成ですが、今までの実績をもとにしまして、3週間という設定になりました。レギュラ-番組で実績のあるものはもちろん入っていますその中からピックアップしてご紹介申し上げます。31日の21時から23時30分まで「TVタイムマシン」。これは昨年の年末にも編成しましたがその時の視聴率は7~8パ-セントと健闘しました。それから元旦の7時からは系列24局共同制作の「全日本マイホ-ム大賞」。これは全国各地自慢の家を紹介するという番組で、岩手県からは遠野の曲り家がでる予定です。その後12時からテレビ朝日と朝日放送が制作する、元旦6時間テレビ「全国高校生文化祭王決定戦!」。それから3日の10時から「みちのく美人の里紀行」。これは系列東北ブロック共同制作です。そして3日、11時から「新春知事対談」。増田知事を招いて、1998年の県政の抱負などをうかがう番組です。その他バラエティ、映画等々、色々あります。以上です。
◎奥寺委員長
年末年始の番組の紹介をいただきました。質問がなければ、次に講評番組についてご発言いただきたいと思います。
◎大島委員
実は講評番組を見損ねましたので、他の番組について感想をお話ししたいと思います。「引退 生特番 お疲れ様小錦関」という番組ですが、非常に小錦のイメ-ジを一新させました。小錦関のあの性格を見なおしました。我々は人を見るのに表面的な見方しかできない。しかも小錦が日本人でないから横綱になれなかったとかいう、マスコミサイドが伝える一方的な見方があったので、小錦の側から見ることは今までなかったんですね。ということは他にもテレビ、ラジオ等で見たことの中には、ひょっとしたら違うことがあるのではないかと思いました。以上です。
◎大堀委員
私は一度見ました。ある子供が2番目の父親に怒られたり、痛め付けられたりして成長するんですが、実のお父さんに会いたいと思って、実際に会うことができた。要するに、悲劇があって、最終的にはハッピ-エンドに終わるんですね。ああいうのを見て、よかったな、ほっとするなと思いました。 番組自体としては私は非常にいいなと思いました。
それでちょっとお伺いしたいことがあるんですが、こういう番組を作るにあたって、相当の申し込みがあるんでしょうが、それはどのぐらいなものでしょうか。そしてその中にはどのようなケ-スがあるのかというのを知りたいと思いました。それから出演した人がその後どうなっていくのか、知りたいと思いました。あの番組を作るスタッフの苦労はたいへんなものだと思います。もちろんお金も相当かかっているんでしょうね。以上です。◎桑折事務局長
今の質問にはこの番組の担当者に答えてもらいます。それでついでではありますが、お手元に「ネット局へのフィ-ドバックについて」という2枚綴りのプリントをお配りしてあります。これは今のように各局の番組審議会ででた質問等について、テレビ朝日や朝日放送がどのように対応するかということが書いてあります。我々の審議会で話し合われたことが、言いっぱなしではなくて、それに対する反応があるということをお知らせいたします。
◎佐々木(明)
以前からこの番組はちょうど夕飯どきということもあって見てはいたんですが、結論から申し上げますと、この「あなたに逢いたい」という番組と水曜日にやっている「目撃ドキュン」とあと他局でやっている同じようなご対面番組があったと思うのですが、申し訳ありませんが、私はこの3つの区別が今までついていませんでした。今回は講評番組ということでこの番組を見たんですが、私個人としては課題でなければあえて見よういうほど興味を引くものではないように思いました。人探し番組というのはこの番組に限らず、どことなくやらせっぽいというかわざとらしい鼻につくものがありました。司会に笑福亭鶴瓶をもってきているんですが、この方、本業が話家な割にどうも話が下手でちょっとうまくことばが出てこない方だなと思いました。ときどき言い間違えとかもあって、レギュラ-ゲストの関根勤のバランス感覚で、救われている番組だと思います。でもどうも今ひとつ魅力にかけるというのが本音です。
それから別の番組なんですが、「世界の車窓から」はオアシス的な番組だと思います。特に今は南米コロンビアの辺りを走っていますが、あの辺りは私も大好きなので、楽しみに見ています。小さな旅行感覚で見れて、非常にいい番組だなと思いました。以上です。
◎大橋副委員長
11月17日の回を見ました。舛添要一さん、夏樹陽子さん、西田ひかるさんが会いたい人たちに会うわけですが、この番組のねらいはどういうことなんでしょうか。一緒に感動しようというのか、出演者が感動しているのを見るのか、そうではなくてそんなことを考えずにさらっと見るものなのか。私は大堀先生もおっしゃった通り、労を多くして功が少ないのではないかと思いました。人を探して、あの番組では見つかった人が出てくるわけですけれど、わからなかった人も影にはかなりいたんじゃないかと思います。
私も違う局で同じような内容のものを見るんですが、肉親に会って、涙がぼろぼろというようなものはとても見ていられなくて、このようにあっさりしたほうがいいなとは思いました。
この3人の人柄を知ることが出来たのはよかったですね。たとえば舛添さんが柔道をして、恩師の前では非常に礼儀が正しくて、かしこまっている。夏樹さんが最初にもらった励ましの手紙への思い入れ。西田さんがハリソンフォ-ドに会うということで一生懸命扇子を作るといったような出演者の人柄がわかるというような面ではよかったと思いました。あまり考えずにさらっと見ればよい番組なのかなと思いました。
◎佐々木(友)
申し訳ありませんが、私も見れませんでした。代わりに「お疲れ様 小錦」という番組を見ました。PTAの親達との会合がこの前ありまして、その中でこの小錦の番組の話になりました。家族のあり方の原点を見たなと思いました。それから、外国の人っていうのは自分の思っていることをあれほどまでに素直に伝えるんだということと、よその国にきてあんなに努力してああいう世界で生きているんだなとことが分かりました。日本で暮らした14年間で得たことをハワイに帰って、伝えたいと言っていましたね。あんな大きな体のなかに繊細な心を持っているんだなと思いました。国と国とのつながりは色々なつながりかたがあるということを知りました。
それから、PTAのお母さん方の中で好評だったのは、「題名のない音楽会」。私も素敵な番組だと思っています。以上です。
◎大橋副委員長
言い忘れましたが、14日の「ニュ-スステ-ション」で宇宙船ミ-ルのことについて相当な時間をかけて解説をしていました。私は、何故アメリカとロシアが協力してやるのか、日本が何故そこに乗り込まなければならないのかと疑問に思っておりましたが、模型とかを駆使して、詳しく説明していました。非常によかったです。
◎箱崎(敬)委員
2回見ました。「あなたに逢いたい」というのがテ-マですから、そういう点ではまとまっていると思いました。この番組の構成としては前段と後段に分かれているのではないかと思います。前段の方は登場人物の知られざる過去や、自分の生き方を変えたような人物との出会いの思い出をプレイバックするという形であります。松岡修造や舛添要一などが主人公だったのですが、この番組はどういう人物を登場させるかというのが鍵になっていると思います。案内役の鶴瓶の独特のリ-ドというのも見物ではありますが、脇役なのですからあまりやりすぎないように、鶴瓶が主役にならないようにという気もしました。
番組の後段の依頼人とのご対面といったこの種のものは、他の局でもやっているので、まり新鮮な感じは受けませんでした。
そういった中で、西田ひかるが来日中のハリソンフォ-ドとの対面が実現しましたが、ああいう場面は大変印象的でありました。以上この番組について感じたことですが、問題は夜の7時という時間帯ですよね。普通であればNHKのニュ-スを見ている時間帯ですが、そういった点で視聴率が気になるところであります。
◎箱崎(安)委員
私は2回見ました。3日のは最初に大槻教授が出てきました。昔、電車で東京まで無銭乗車をしたら、捕まってしまった。その捕まえた駅員の故郷が同郷の宮城であったという出会いは、非常におもしろいシ-ンでありました。大槻教授が本当に会いたかった人だったんだろうなと共鳴を受けました。
それから「美しきチャレンンジャ-」に共演者が集まったんですが、何か同窓会みたいな雰囲気で、また違った味わいを感じました。
松岡修造の回はすばらしいドッキリカメラだと思いました。松岡修造を母校を上げて迎えた。特に校長と当時の担任が特別に卒業証書を渡すところなど非常に中身のある暖かい番組だなと思いました。わたりよしおというタレントが初恋の相手に会うのですが、その相手がそのタレントさんを覚えていないんですね。普通であれば逆なんですが。このシナリオはユニ-クで面白なと思いました。以上です。
◎山口委員
私は1度見ました。ゲストは舛添要一と夏樹陽子と西田ひかる。後からいきまして、まずは西田ひかるですが、ハリソンフォ-ドに会いたいということでした。西田さんが一生懸命にお土産の扇子を作りました。彼女のことはよく解ったんですが、いざ対面する段になると上がってしまったんですね。色々と質問も用意していたようなんですが、なかなか適確に話を引き出せなくて、見ているほうからすれば、ハリソンフォ-ドについては何も分からなかったですね。
それから夏樹陽子さんの場合は昔パッとしなかったころ、当時22才だった男性に励ましの手紙をもらった。それをずっと大事にとっておいたんですね。その時の男性に会いたいということで、本職の探偵が出てきて、手紙の消印と名前だけを頼りになんとか捜し当てるわけですが、彼は今は地方銀行に勤めているそうで、わりにソツなく、ク-ルに対応していました。要するに片方が会いたいという場合、もう片方がどう思うか、この問題があると思います。
舛添要一さんの場合は東京日仏学院にフランス語を勉強するために通ったそうですね。あそこの庭の状況もなかなかよかったですし、パンとワインも置いてあって、いきなり表れた25年前のクラスメ-トがフランス語で話し掛けてくると言ったように、雰囲気がありました。やはり双方によってひとつの雰囲気がかもしだされた時に、うまくいくんだなと思いました。
考えてみると、タイトルが「あなたに逢いたい」と極めて俗っぽいんですね。でも見方も色々でしょうし、登場人物も毎回違うし、あるいはディレクタ-が思い描いていたようにはならないで、ハプニングもあって、その辺が見てのお楽しみになるのではないかなと思います。いずれにしても2人の相互関係で雰囲気がでる番組であるかなと思います。以上です。
◎桑折事務局長
視聴率についてちょっと説明いたします。
◎升谷営業局長
「あなたに逢いたい」は水曜日の「目撃ドキュン」と同じようなイメ-ジがあるのですが、「目撃ドキュン」は一般の方々の出演で、「あなたに逢いたい」はタレントさんあるいは有名人が出演します。
「あなたに逢いたい」の視聴率はだいたい10パ-セント台、13パ-セントぐらいを岩手地区ではとっています。この番組は1月の改編で、単発編成になる予定です。
時間帯的には裏でNHKがニュ-スをやっていますので、我々民放局としては受けやすい、視聴者の方々に好まれる編成にするようにしています。
◎蓮見専務
わかりやすくいうと、「あなたに逢いたい」の視聴率はNHKを除いて岩手地区では3番目です。水曜日の「目撃ドキュン」はだいたい2番目です。視聴率的にはそんなに悪くはないですね。それから先程でました「新・題名のない音楽会」は11月の資料では岩手地区で6.6パ-セント取っているんですよ。前の黛敏郎さんが司会をしていた「題名のない音楽会」は東京地区で3パ-セントぐらいしか取っていない。黛敏郎さんはこの番組にとても思い入れがあって、自分がプロデュサ-をやっているようなものだったんですね。どちらかというと音楽、クラシックのスペシャリストが聴くような内容の番組だったんです。あまりポピュラ-ではなかったんですよ。でも武田鉄也さんに司会が代わって、非常にポピュラ-になりました。それで一般の人が近付いてきたのでしょう。評判も良くなってきましたし、視聴率もかなり上がってきた。これからももっと上がるのではないでしょうか。一般の人に親しみやすくなってきましたね。
◎佐々木(友)
やっぱりこの時間がベストなのでしょうか。
◎蓮見専務
これは編成上なかなかいい時間に持っていけないんですよね。
◎佐々木(友)
もったいないですね。
◎奥寺委員長
その他何かございますか。なければ次に移ります。
◎桑折事務局長
ご報告いたしますが、先日11月13日に福島放送におきまして、系列の番組審議会代表者会議というのがありまして、奥寺委員長にご出席いただきました。先々月講評いただきました「素敵な宇宙船地球号」についての皆様のご意見、「地球の環境をきちんと考えた良い番組だ」とか「ビデオ化して学校の教材に使えないか」などをまとめまして、報告してまいりました。
それから「あなたに逢いたい」の講評で質問いただきましたことはテレビ朝日に問い合せまして、次回ご報告いたします。
次回についてですが、12月はお休みをいただきますので、期日は1月22日(木)、講評番組は1月1日の系列24局の共同制作番組「全日本マイホ-ム大賞」または1月3日の系列東北6局共同制作の「みちのく美人の里紀行」のいずれかを御視聴いただいて意見を伺いたいと思います。
◎奥寺委員長
ではこれで第13回番組審議会を終わらせていただきます。
7.審議機関の答申又は改善意見に対して取った措置及びその年月日
議事録をキ-局と系列各局及び関係機関に送付した。
8.審議会の答申又は意見の概要を公表した場合におけるその公表の内容、方法
特記事項なし。
9.その他